109)9. 資格試験対策: 2007年6月アーカイブ

Sさんの質問

現在、(去年の7月のスコア)TOEIC550点(L235 R315 )で、3月末に受験して結果待ちです。 1年以内に是非とも700点もしくは、750点をクリアしたいと思っています。

アルク社が発売しております【TOEIC 730点コース】とか、エッセンス予備校のTOEIC600点コース、730コース等、 TOEICに向けての特別コースがございますが、果たしてこれらをきちんとこなしていけば、目標スコアに達するほど効果が出るものなのでしょうか。

それとも、オーソドックスに例えば、英会話入門のデックテーションをしたり、音読したり、英字新聞を読んだりした方がよいのでしょうか。 アドバイスの方、よろしくおねがいたします。


私の回答

私は両方とも必要だと思います。 TOEICもテストですからテクニックはあります。 でもテクニックだけマスターしても英語力はつきません。 オーソドックな勉強を続けつつ、TOEICの練習本などで テクニックを身につけるのがいいと思います。

Sさんの質問

お忙しいなか、アドバイスをいただきましてどうもありがとうございました。 結論として、TOEIC対策の通信講座をとりつつ、英会話入門等の音読やディクテーションをやるとのことですね。

教材が分散してしまい全てが中途半端になってしまう恐れがありますが、いかがでしょうか。

勉強時間や本人の能力によると思いますが、1年程度で550→750と200点もUPすることは、可能なことなのでしょうか。もし、可能なら、どの程度の勉強が必要なのでしょうか。

時間数なり、消化する教材なり、できるかぎりで結構ですので、よろしくおねがいいたします。

私の回答

どのくらい勉強すればTOEICの点を200点あげることができるかということはなかなか いいにくいとことです。 一般的に考えられているよりも英語は上達に時間がかかります。

TOEICの点を100点 あげるために必要な勉強時間はだいたい300時間から400時間といったところでしょうか。 使う教材としてはTOEICの問題集をやったらいいと思います。

でも 400時間TOEICの問題練習ばかりやっているわけにもいかないでしょう。 TOEICの問題集をやって自分で不足していると思うところを他の教材で 補っていったらいいと思います。

要は生の英語を理解しつつなんども脳に通してやることをくりかえしていけばいいのです。 大切なのは英語を英語のまま早く理解する力です。

英語を日本語に訳す勉強は 効率が悪いですからやめてください。使う問題集もできれば日本語のものでなく 英語で書かれたものを選ぶようにしてください。

リーディングよりもリスニングの方が一般的に早く点があがります。したがってリーディング の点がよくて、リスニングの点が悪い人の方がリスニングがよくてリーディングが悪い人 よりも総合点は早く上がるようです。

TOEICは問題形式になれることによってかなり点をあげることはできます。 詳しくはTOEICの点をあげるためのテクニックの章をご覧ください。

英語の資格試験を目標に勉強するのはいいのですが、それだけが目標になってしまい、それ以外の勉強はしないという人がいますがそれはどうかと思います。

私の学校にも「とにかくTOEICの点が上げたい、だからTOEIC対策のクラスだけ取らせてください」という人が時々来ます。私はそういう方にはこう言っています。 TOEICのクラスはビタミン剤みたいなもので、たしかにそれを飲めば点はあがります。

私もTOEICのクラスを教えていますが、点をあげるテクニックというのはあるのです。でもそれだけやっているのでは本当の英語力はつきませんし、点数はすぐ頭打ちになってしまいます。

英語の勉強は体力をつけていくのと似ています。体力をつけるためには毎日栄養のあるものを食べて、運動をくりかえさなければいけません。

英語力も毎日英語のインプットとアウトプットを繰り返すことによって徐々についていくのです。ビタミン剤だけ飲んでいても健康な体は作れません。

英語力がついてくればTOEICの点などというのは自然にあがるものです。

Q.英検、TOEIC、TOEFLと代表的な3つの英語検定試験があります。自分の能力を測る有効な手段でしょう。 

私は中3の時、英検3級を受けて以来、一切上記の英語試験は受けていません。それに受ける気もありませんでした。自分の英語の能力の相対的位置がわかる安心さが、これらの試験の一意義であろうが、別に自分を相対的に考えていなければ、そんなの受けなくてもいい。受けようと受けまいと能力が変わるわけでもないし。だったら受けない。そう私は思っていました。

ただし、これから迎える就職において、それらの結果が1つの重要なバロメータになりうる。大学受験同様、自分の好きな会社に入りたいため万全に就職に備える必要がある。ということで、今は(いやいやながら)これらの試験を受ける方向を向いています。

これらの試験の点数・結果を目標として英語の勉強をしている人が多いようですが、私はちょっと違う道を進んでいるようで、どうなるかは多少不安です。 これらの試験のホントの意義って、何でしょうか?


A.英語検定試験の意義としては

1)一般の人に自分の英語力を知ってもらうためののバロメーターになる 例えば、履歴書に英検1級合格とかTOEIC930点とか書ければ「英語はできる」と判断してもらえます。ビジネスマンであれば海外との取引などさせてもらえるチャンスも増え仕事の幅も広がるでしょう。

私のような英語講師の場合特に資格試験に合格しておく必要性は高いです。それは世の中にはこうした試験を目標に勉強している人がたくさんいるからです。こうした試験に合格していたり、高得点をとれていれば生徒さんに信頼してもらえます。例えば私は通訳ガイドのクラスを教えていますが、私がガイド試験に合格していなければ「この先生のやり方でやってて大丈夫なんだろうか」と不安になる人もいるでしょう。

2)資格試験合格を目標にやる気を高める 人間なにかをやる時には目標があったほうががんばれます。「TOEFLで500点とれれば、アメリカの大学に入学できる」とか「TOEICで800点とれれば、海外の支店に転勤させてもらえる」とか思えばやる気もでるでしょう。

英検の場合はそれぞれの級にここまではマスターしてもらいたいという基準があります。たとえば3級は中学の範囲、2級は高校の範囲からの出題となります。ですから次の級の試験合格を目標に勉強すれば段階をおって勉強できます。

私もガイド試験や英検1級のために試験対策の勉強をしましたが、そのおかげでできた勉強もあります。もしガイド試験がなかったら日本のことを英語で説明する練習はしなかっただろうし、英検1級を目標にしなかったら難解な語彙を覚えようという気持ちはおきなかっただろうと思います。

Q.いつも楽しくホームページを拝見させていただいています。昨日、長年の夢であった英語検定1級の合格通知をいただき、とても喜んでいるのですが、これに甘んじることなくさらに通訳ガイドも取得したいと今考えています

ところで、通訳ガイドの件ですが、よく本を見るとかなりの合格者がハローアカデミーで学んだ方であることがわかりますが、ハローに通わなければ合格はできないのでしょうか。というのは、ハローの授業料は40万円位かかり、貧乏な私にとってはとても払える金額ではありません。なんとか、学校に通わないで、独学でがんばろうとしていますが、それは虫がよすぎるのでしょうか。稲垣先生はハローに通っていたのですか。独学で合格するのは無理なのでしょうか。

A. 英検1級おめでとうございます。独学で合格されたのであればすごいと思います。1級はなかなか手ごわいですからね。 ガイド試験合格のためにハローに通うことは必要かという質問だと思いますので、私の個人的な意見をのべさせていただきます。

まず私はハローに1年通って翌年ガイド試験に受かりました。私は合格はハローのおかげだと思っています。それには理由があります。 私が合格したのはかなり前のことになるのですが、当時のガイド試験はM大学のM先生という方とその助手の方が作っていました。その為ガイド試験はひどく偏りのある試験でした。この先生はなんと自分が書いている一見ガイド試験とは関係のないような本からガイド試験の問題を出していたのです。

私はこの事実をハローに行って知って愕然としました。このことを知ってM先生の著書を勉強している受験生はこれを知らない受験生よりも圧倒的に有利になるからです。 ハローがガイド合格者数を誇っていたのはこうした情報をよく調べていたからだと思います。

その後M先生が試験監督をやめられガイド試験はまともな試験になりました。今のガイド試験はまともな勉強をした人が合格できる試験だと思います。そういう意味では昔ほどハローに通わなければガイド試験合格は難しいということはないと思います。

私はガイド試験は試験のレベルとしては英検1級よりやさしいと思います。Tさんは1級に合格されているのですから、英語力のレベルとしてはガイド試験に十分合格できるレベルに達しておられると思います。来年ガイド試験合格の可能性は相当高いと言えるでしょう。

ただガイド試験は英検と多少違うところもあります。例えばガイド試験には英検には出ない日本事象を英語で説明する問題がでます。こうしたガイド試験特有の勉強はこれからやっていかなければならないでしょう。しかし他の読解問題や文法問題、イディオム問題、時事英語の知識などはもう十分だと思います。

以上からTさんはハローに通わなくてもガイド試験には合格できると私は思います。もちろん合格のために万全を期すのであれがハローに通ったほうがいいのは確かです。餅は餅屋というか、ハローは試験問題をよく分析していると思われるからです。

しかし、過去問をよく研究して自分なりに傾向を読んで勉強の計画を立てても十分合格することは可能だと思います。(模試くらいはペースメーカーとして受けたほうがいいと思います)

私はどうせ合格するなら最短距離で確実に合格する。その為の情報を得るためには多少の出費はいとわないというタイプですが、Tさんのように独学で勉強ができる方はその必要はないと思います。

<追加情報>

その後2006年から英検1級合格者や通訳ガイドの筆記試験が免除になりました。英検1級合格者は面接試験の日本文化についての試験にだけ合格すればいいのでずっと楽になりました。 

 

 

Q.大学受験以来、英語を出来るだけ遠ざけて来た私ですが、厚かましくも大学院進学を目指しています。

現在、私は人文科学系学部の3回生。院試験では英語・仏語の二カ国語を課す大学院が殆どで、私の場合、仏語はともかく、もともと苦手でここ2~3年なおざりにしてきた英語は、他の験生と張り合える実力などあるはずはなく、「やりなおしだ!」と心に決めたものの、どこから手を着けてよいか分からないのです。院試英語に向けての、何か良い勉強法や本などがあれば是非、教えて下さい。

 

 A.どんな試験対策についても鉄則は「敵を知ること」です。したがって入学を希望する大学院の入試にどんな問題が出されるかをよく調べることが大切です。

大学院の入試問題は普通書店等では手に入りませんが、大学院の窓口で頼むと過去問をコピーさせてもらえます。これをよく分析してどんな勉強をするべきかを考えるべきです。

一般的な傾向として、大学院の入試問題に出されるのは専攻分野に関する文献の英文和訳と和文英訳ということが多いようです。

英文和訳に関しては構文の勉強が大切だと思います。わたしのおすすめの英語教材で紹介した「総合英文読解ゼミ」などはおすすめできます。

あとは専攻分野で読むような文献をできるだけ多く読んでおくといいと思います。

和文英訳についてはできるだけ多くの英文を覚えておくことが肝心だと思います。私がやったのは「和文英訳の修業」という本と「話すための英文法」という本です。説明を読んで納得したらきちんと英文を覚えるようにしてください。

英語は一朝一夕にはできるようになりません。コツコツやっていくことが大切です。

大学院入試は大学入試と違って入試の結果だけで合否が決まるものではありません。これから研究者としてやっていけるかどうかを見るための試験ですから、実際に下について研究することになる教授との関係はとても大切です。 入試の準備とともに、自分が教えてもらう教授と関係を作っておいたほうがいいと思います。

英検は準1級まではすべてマークシートの択一式の問題ですが、英検1級だけは記述式の問題が出ます.そのうち1題はパラグラフの内容を日本語で要約する問題です。

受験生の中にはパラグラフの内容をなんとなく全体的に短くして要約を書く方がいますが、これでは点はとれません。

英文要約問題には解き方があるのです。 英文要約問題は英語のパラグラフというものがどのくらい理解できでいるかを問う問題です。(パラグラフについてはパラグラフライティングの項目をご覧下さい)。

パラグラフには主題文(Topic sentece)というものがあってこれがそのパラグラフの主題(パラグラフで言いたいこと)をあらわしています。

すなわち英文要約問題とは「パラグラフの中の主題文を探し、その部分を和訳せよ」という問題に他ならないのです。

主題文以外のところをいくら訳しても点になりません。主題文をきちんと訳して、まだ字数が余れば、パラグラフの中で次に大切だと思われる部分の情報を要約の中に入れればいいのです。

Q.今日、通訳ガイド試験一次合格の通知が届いていました。ハロー通訳アカデミーの3日間のセミナーに参加しただけで、ほぼ自己流学習なので、今後どういいった試験対策をしていいのかわかりません。

スピーキングが特に苦手でスピーチなどしたことがなく、不安です。たぶんいずれかの予備校の2次対策は受けるでしょうが、それ以外に自分で学習できることなどあれば教えていただきたいのですが。また、試験の心構えなどあればうかがいたいのですが。

 

A.ガイド試験1次合格おめでとうございます。 限られた時間で2次合格をめざしてがんばって下さい。 2次対策としてはまず

1.ハローの2次対策を受ける

これはでたほうがいいと思います。ハローの2次対策は受験者中7割くらいの人が受けると思います。面接試験の練習は受験番号順にならんで行いますから、自分が本番の試験でいっしょに受験する仲間と知り合いになれます。これは非常に貴重なことです。

2次試験は5人くらいのグループ面接ですが全然知らない人の中で受験するのと、仲間の中で受けるのでは気分がずいぶん違います。 またこうした仲間のルートを通じて当日試験直前に自分の前の面接ではどんなトピックが試験で聞かれたかの情報が入ってきます。

一つ一つの質問内容はわからなくても旅行について聞かれたのか、演劇について聞かれたのかといった全体のテーマが前もってわかっているだけでもずいぶん違います。

2.2次試験は採用試験である

ハローでも言われると思いますが、2次試験は英語の試験+採用試験であると思ってください。すなわち英語ができることも大切だが、通訳ガイドとしての仕事をする人としてふさわしいかどうかということを見られます。

会社の採用試験と同じです。明るく、はきはきと相手に失礼にならないように答えます。ユーモアがあればもっといいでしょう。

質問は何を問われているかよく聞きます。答えがわからない時に"I don't know."と言うのは非常にマイナスです。さけたほうがいいでしょう。

うその答えをするのも困りますが、そのものズバリの答えが出せなくても質問に関連することを一生懸命答えればいいと思います。

ガイドの仕事は相手に信頼してもらい、楽しんでもらうことが大切ですから相手が納得してくれればそれでいいのです。

当日の注意事項に関してはハローの指示に従ってください。

3.私が2次試験までにやったこと

私は1次試験合格通知を受け取ってから2次試験までは相当勉強しました。ガイド試験は2次に受からなければ最初からやり直しです。また合格率は約50%くらいだと思います。半分の人は合格できないのです。やるべきことは決まっているのですからベストの準備をして試験に臨むべきです。

私がやったのはハローの300選と2次の過去問集です。過去にでた手に入るすべての過去問に目を通し、300選にのっているものには300選にしるしをつけます。何度も出ているものはたくさんしるしがつきますからこれは出題の可能性が高い問題です。これは念入りにやります。勉強にメリハリをつけることは大切です。

300選にのっていない、過去の問題は300選に書きこみます。スペースが足りない場合は別の紙に書いてはさみこんでおきます。 こうして準備した素材を利用して私は妻に試験官の役をやってもらいそれに対して口頭で答える練習をしました。

2次試験は口頭試験ですからとにかく口を使って声を出して練習していかなければいけません。 別に300選や模範解答を丸暗記する必要はないのです。キーワードを使って自分の英語で説明できれば十分です。

全部を丸暗記しようとするのはあまりに負担が重いと思います。 3次試験はやさしいですから、2次が受かれば合格は目前です。今しか勉強する時期はないのですから頭がパンクするくらいやってください。

Q.英検準1級2次試験はどのような対策をしたらよいのでしょう?

A.スピーキングの力はすぐにはつきませんが、1次試験に合格されている方はインプットは十分なので、英語をアウトプットする練習をすることが大切です。 普段の生活ではなかなか英語を使う機会は少ないと思いますが、工夫すれば方法はいろいろあります。

まず江戸川の五郎先生という方のアドバイスを紹介したします。なかなか的確なので引用させていただきます。

1)毎日寝る前に一日の出来事を英語で言う習慣を付けること。

2)町中を歩きながら、アナウンサーがやるように目に見えるもの、聞こえてくるものを実況説明してみること。

3)夕刊などに載っている4コマ漫画などを見て、英語でストーリーを作ってみること。

その他私がおすすめするのは

4)2次試験に良く出る社会問題については意見をまとめておくこと。

5)英語掲示板に書きこみで英語を使うこと。

6)英語のチャットに参加するのも良いと思います。

ナレーションに関してのテクニック的なアドバイスとしては

7)よく模範解答には間接話法が使われていますが、間接話法は主語や時制を間違えやすいので、直接話法を使った方が楽だと思います。

8)マンガの中にある情報はすべて使いきることが大切です。時計の時間、登場人物の表情などにも注意を払ってください。

 

次に質疑応答についてですが、五郎先生の以下のようにアドバイスされています

(1)質問が分からないときは必ず聞き返す。

(2)聞き返しても、分からないときは大体の検討で答える。

(3)沈黙は決してしない。

(4)Personal Questionの際、なるべく詳しく話が出来るようにしておくこと。 趣味などについて聞かれたら、試験官からストップがかかるくらい詳細に話すこと。実際、この段階でストップがかかる受験生は合格の確率が高くなっています。 

私の意見は (1)のわからない質問にすぐ聞き返すことは危険だと思います。Pardon?と聞き返すと、聴き取りの力が弱いと判断され減点の対象になる可能性があるからです。

しかし、わからないままトンチンカンな答えをするのはもっと減点されます。質問は全神経を集中して、懸命に聴き取ろうとしなければいけません。それでも質問の意図がよくわからない時は You mean .....? と相手の質問を自分で解釈して聞き返すのが安全だと思います。

(3)の「沈黙はしない」というアドバイスは大切です。言うことを考えている間はWellとかLet me seeとか言って沈黙をさけます。

「8.『語核』と英語学習」の章の「9.自分が話す番をキープする為の言葉」に間を保つ為に使える言葉がたくさんでていますから、普段から口癖のように練習しておくと良いでしょう。

If you were ...... , what would you have .......? という仮定法には仮定法で答えなければなりません。これは必ず出題されますから練習しておきましょう。

落ち着いてやれば大丈夫です。試験官を楽しませるくらいの気持ちで試験に臨ん下さい。

Q.英検2級を6/20に受けまして、自己採点の結果合格していると確信いたしましたので 10月に準1級を受けようと今から準備し始めている次第であります。

そこで以前から興味がありました茅ヶ崎方式を試してみたいと思っているのですがどんなものか皆目見当も付きません。もしよろしければどれか具体的に本の名前をアドバイスいただけませんか。

まず語彙力を付けるために時事英単語4000語と言うのをやってみようかと思っていたのですが、稲垣さんがHPの中ですすめてらしたものは単語がメインですか。あるいは短い文になっているのでしょうか。

私の英語力ですが大学(理工系)を卒業してはや10年が経ちますし、その間英語はしていませんでした。

今回の2級は9割でした。また準1級の問題にもチャレンジしてみたところ6割でした。TOEICは6,7年前に580点でした。 あつかましいですがアドバイスお願いいたします。 
 

A.まず英検準一級の合格ラインですが、大体6割5分くらいだと思います。7割とれれば合格はまず間違いないでしょう。したがってTさんはかなり合格に近い位置にいると言えるでしょう。

現在の力で受験すると、おそらく不合格Aという結果になると思います。後はどこで残りの5%を確保するかだと思います。

5%と聞くとやさしそうですが、結構この5%がきついのです。英語はどこから出題されるかわからないので、相当広い範囲のことを勉強しないと合格ラインまで達しません。かなりの受験生がこのレベルで合格できずに苦しんでいます。

英検準一級の受験者のかなりの割合の方が、1番の語彙の問題を苦手としている傾向があります。他の部分では7割以上の点がとれるのに、1番の語彙の問題が6割を割ってしまう人が多いのです。 そこで語彙を補強するための教材が必要になるのですが、茅ヶ崎方式はおすすめできます。というのは毎年かなりの割合で茅ヶ崎方式の教材からの語彙が英検の問題に出題されているからです。

私の想像するに、現在英検の試験問題を作っておられる試験委員の方にこの茅ヶ崎方式にかかわっている方がいるのではないかと思われます。

国際英語基本4000語は「基本」という言葉がついているのでやさしいテキストと思われがちですが、これは茅ヶ崎方式であつかう語彙すべてを収録した本で、これは辞書替わりに使う本です。茅ヶ崎方式の他のテキストや英字新聞を読んでわからないことが出てきたときにこの本で確かめると良いと思います。

私がクラスで使っている本は英語教本Book2と時事英語教本[応用編2000語]です。テキストにの他に別売ですが内容をネイティブのアナウンサーが英語で吹き込んだテープまたはCDを買うことができます。

 英語教本Book2は改訂されてから量がかなり増え以前のものより、難易度が増しました。内容はup to dateのものになってずっとよくなりました。このテキストは政治,経済、外交などカテゴリーごとに勉強できるのが良いところです。

時事英語教本[応用編2000語]は時事英語教本[応用編]の単語の用法をフレーズでコンパクトにまとめたもので、[応用編]よりこちらの方が使いやすいと思います。この本は単語がアルファベット順に並んでいるので、少し覚えにくいです。

英検準1級レベルの語彙はこの2冊をやっておけば、ほぼカバーできるでしょう。単語はすべてニュースで使われた文またはフレーズの中で使われています。

このほかにバイマンスリーという英語のラジオニュースを集めた教材があって、こちらの方は教本に出てくる語彙が実際にニュースの中でどのように使われているのがを知るのに役にたちます。時間があれば別売のCDを聞いてディクテーションしてみると良いでしょう。

とりあえずは英語教本Book2で政治、経済、外交、防衛などで絶対に必要な語彙を確保し、その上で応用編2000語を毎日少しずつでも覚えていくのがいいのではないかと思います。

両方の教材ともテープまたはCDがついていますので、これもうまく使って目と耳と両方からインプットしていくといいでしょう。

できれば、英字新聞を購読し、1面だけでも必ず読むようにすると、茅ヶ崎方式の語彙がいかに頻繁に登場するかということが実感として良くわかると思います。

私は茅ヶ崎のテキストを覚えながら、毎日ジャパンタイムズを読んでいました。 秋の英検まで、どのくらいの量がこなせるかはわかりませんが、やればやっただけのことはあります。

硬派の教材ですので、結構骨がありますが、私は自分では勉強してよかったと思います。 英検も最近は2次の面接試験で落とされる場合が増えていますから、油断せずに本番と同じような形で、予行演習をしておくと良いでしょう。

特に準1級の面接試験は練習が必要です。是非がんばって合格を勝ち取って下さい。 参考までに茅ヶ崎方式のホームページをアドレスを入れておきます。 http://www.catnet.ne.jp/chigasak

Q.稲垣さんにお聞きしたいのですが「自信をもって書ける英語」はどうすれば獲得できるのでしょうか。

.「自信を持って書ける英語」がどのくらいあるかはその人の頭の中にどのくらい英語がたまっているかに比例します。

頭の中に英語がない場合は単語を文法で組み合わせて、英文を作ることになりますが、これは非常に危険です。文法的にはあっていても誰も使わない変な英文になる可能性が強いからです。

私は英作文は「英借文」だと言っています。自分で英文を作るのではなく覚えている正しい英文を少しアレンジして書くということが一番確実で安全だということです。

したがってその人が自分がどこかで覚えてこれは「間違いない」と確信できる英文が多ければ多いほど、「自信をもって書ける英語」は増えるということになります。

試験というのは、「それを目標に勉強しよう」とする強いモーチベーションを持てる良い刺激になりますから、ガイド試験がせまっている今は集中して勉強できるチャンスです.

あとわずかな時間、ベストをつくして、今年合格できるようにがんばってみたらいかがですか? 一次試験合格された場合は、二次対策のアドバイスさせていただきます。がんばって下さい。

Q.暗記すれば楽勝なんでしょうが、覚えなくてはと意気込む反面 「暗記はきらいだ」という気持ちがでてくるので自分でも嫌になります。

A.インプットの「学習」のところでも、書きましたが英語を意識して覚えることは、確実に英語力の向上につながります、これをどのくらいコンスタントに長く続けることができるかがその人の英語力を決定するといってもいいくらいです。

 「暗記はきらいだ」という気持ちもわかります。人間自分の知らなかったことを無理に覚えうとすることは苦痛なものです。でもこれは避けて通れません。

私は強制的にいろいろなものを覚えさせられてきましたから、いつしか英語を覚えるのが習慣化してしまいました。電車にのっている時や、道を歩いている時も英語を覚えていないと、時間を無駄にしているような気がしてしまうのです。

やってみるとわかりますが、英語を覚えるのは最初は時間がかかりますが、そのうちあまり努力しなくても楽に覚えられるようになってきます。体が英語を受け付けようという体質になってくるんですね。

効果的に覚えるコツとして私がアドバイスできることは、「同じものを繰り返す」ことでしょうか。新しい単語は始めて接したときはなかなか定着しなくて、すぐ忘れてしまうものですが、二度目に出会ったときは「ああ、どこかで見た事あるな」と感じるはずです。そして三度目にはかなり単語と「親しく」なっているはずですから、覚えやすいし忘れないものだと思います。

ガイドの勉強もつい新しい教材に目が行ってしまうかもしれませんが、ハローの教材で十分だと思います。何度も、何度もやっているうちに英語はいつのまにか定着します。反対に勉強をやめてしまうと、せっかく覚えた英語も忘れてしまうので、効率が悪いのです。

Q.通訳ガイド試験の「和文英訳」で確実に点をとりたいのですが何か秘訣はあるのでしょうか?

A.和文英訳に関してはポイントは2つです。

  1つは「自分が自信を持って正しいと思う表現」しか使わないことです。和文英訳は減点法で採点されるからです。日本語をそのまま英語に訳そうとすると、変な英語になりがちです。また語法なども間違えてしまって結局減点されます。

要は意味が伝わればいいのですから、自分の書きやすい正しいと確信が持てる英語表現で書けばいいのです。

  模範解答などには難しい表現が使ってあることが多いのでが、やさしく分かりやすい表現で書けば十分です。ガイドというのは、誰にでもわかるように、やさしく説明するのが仕事なのですから。

  もう1つはキーワードを落とさないことです。和文英訳には採点者がこれだけはちゃんと説明してほしいと思っているキーワードがあるはずです。これが書かれていないと減点の対象になります。こうしたキーワードをどのくらい知っているかが勝負です。

 またどうしてもキーワードにあたる英語が思いつけなかったら、他の英語で説明します。多少減点されると思いますが、大幅減点よりはましです。臨機応変に対応してください。

通訳ガイド試験に合格するためには日本のことを英語で説明できなくてはなりません。

ハロー通訳アカデミーが出している300選という教材があるのですが、これを全部、丸暗記しようとする人がいます。説明がコンパクトでとても良い教材ですが全部丸暗記するのはちょっと大変だと思います。

私も300選は使いましたが、すべて丸暗記しても莫大な時間を食うので、キーワードだけを覚えておき、あとはこのキーワードを組み合わせて自分の英語で説明するようにしていました。

たとえば、料理を説明するためにはingredientという単語を知らなければどんな材料を使うのか言えません。歴史ではfeudal systemやwarriorなどは知らないと困ります。スポーツではmartial artという言葉を知らなければいろいろな武道のことは説明できません。この分野に関してはこの単語というのを分野ごとに20から30個ほどピックアップしてそれを確実に覚えておくことが大切です。

 「日本:その姿と心」という本を推薦している学校が多いのですが、この本は書き言葉で覚えにくいので、私はこの本の会話版とも言える「日本を語る」(アルク出版)の方を授業では使っています。この本で足りない分を300選で補っていけばよいでしょう。

最近はガイド試験に時事英語的なものも出題されるので、これをおぎなう為に茅ヶ崎方式からでているバイマンスリーというラジオニュースを集めた雑誌に目を通しておくとよいと思います。

私の通訳ガイドクラスで勉強している内容を以下のページで公開しています。

通訳ガイド試験に合格しよう

英検準1級がなかな合格できない、TOEICで800点がとれない方に茅ヶ崎方式の教材をおすすめします。

  茅ヶ崎方式はNHKのradio Japanという英語のニュースを書いていた記者によって開発された教材で、ニュースに頻繁に使われる4000語の単語と熟語を系統だててマスターできるようにつくられています。

このうち応用編で学ぶ2000語が英検準1級やTOEIC800点レベルにあたります。  「時事英語教本」の応用編でもよいのですが、学習のしやすさで私は2000語をABC順に短い例文と共に並べた「時事英語教本、応用編2000語」の方を使っています。

茅ヶ崎方式のおもしろさはこれら4000語を使って書かれたニュースが隔月の雑誌バイマンスリーにテープと共に掲載され単語が実際にニュースの中でどのように使われるのかがよくわかる点にあります。

私がフィニックスで教えているクラスではテキストの単語を毎回60語英語で説明してこれらを次回までに覚えてきてもらい、バイマンスリーのテープを使ってニュースのディクテーションをしてもらっています。これにより英検,TOEICに必要な語彙力、読解力、聴解力を総合的に高めることができます。

  英検準1級に合格できない理由はいろいろありますが、語彙力が不足している場合がほとんどだと思います。日々の身近なニュースを使って語彙力をつけることができる点で私は茅ヶ崎方式をおすすめいたします。

  時事英語教本応用編の下には基礎編がありここでは応用編の2000語の前に学ぶべき1000語があつかわれています。こちらの方は教本2の名前で最近改訂版がだされました。TOEICで700点をとれない場合はまずこちらの方を勉強された方がいいでしょう。

  茅ヶ崎方式のテキスト群は大手の本屋さんならほとんど並んでいると思いますので一度手にとって御覧になってみて下さい。

◆ このページでは、英検、TOEIC、TOEFL、通訳案内業国家試験などの試験対策についてののアドバイスを集めてみました。

Q.一年ほど前に英検準1級を取得しています。しかし、TOEICは苦手の様で、前回で3度目の受験なのですが、得点は500点台です。英検と比べ、TOEICではどういった点に気をつけて勉強すべきなのでしょうか。

A.TOEICで要求されていることは簡単に言えば大量の英語を迅速に処理することです。

TOEICに出される英語はビジネスマンが日常普通に接するものばかりで語彙の難易度という点では英検準1級よりやさしいと思います。

ただ英検の場合は大学入試の問題のように考える余裕があるのに対しTOEICの場合はこれがありません。

リスニングに関してはとにかく集中してすばやく問題に答えることが大切です。少しでも考えたり悩んだりすると次の問題に対する集中力が薄れ混乱しその結果大量の得点を落とすことになります。

テスト中のわずかな時間を使って設問を読んでおいてから聞くと理解力がずっとよくなります。どこに集中して聞けばよいかがわかるからです。

リスニングの問題では選択肢をすばやく読まなければならないので実際には速読力も試されてるのです。このテクニックはTOEICの高得点者は皆使っていると思います。

リーディングセクションの文法問題に関しては英検準1級に合格できる方であれば基礎は十分にできているはずです。もしも点がとれないようであればどれか1冊TOEICの文法の問題集をやるといいと思います。特に誤文訂正問題はある程度の練習が必要だと思います。文法問題で悩んでしまうと次のリーディングに回す時間がなくなります。

TOEICのリーディングの問題は英検や大学入試のような読解問題ではなく情報を探す問題です。英検準1級の読解問題より語彙の難易度はずっと易しいはずです。しかし量は多いと思います。のんびりやっていると最後まで問題をやりきれません。

また出題される問題も手紙、メモ、広告、注文票、時刻表などビジネスマンが日常接するいろいろな形式の文章が出されますので何がどこに書かれる情報なのかを知っておく必要があります。そしてまず設問を呼んでおいてから本文を見て要求されている情報を探すのです。

ここでためされているのはいわゆるスキャンニングとかスキミングと呼ばれる速読力です。 迅速な英語の処理ができるようになる為には英語を聞いたり、見たりしたらその瞬間にその意味が理解できるようになっていなければなりません。

絶対にやってはいけないことは英語を日本語に訳して理解しようとすることです。英語を日本語に訳すると時間がかかります。その結果情報処理速度が極端に遅くなってしまうからです。

あとは本番と同じように時間を区切って2時間で問題を解く練習を何度もして下さい。2時間集中力をキープするのも結構大変なものです。 英検準1級に合格できる方であれば、練習をつめばTOEICで800点はとれると思います。がんばって下さい。

★TOEICの勉強方法に関しては34.TOEICスコアアップ法をご覧ください。

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