118)18. 日本の英語教育改革: 2007年7月アーカイブ

入試問題とTOEFLはまずリスニングの量が違います。現在の入試問題はリスニングの問題はあまりなく、たとえ出題されたとしても、もうしわけ程度の量にすぎません。しかしTOEFLは試験問題の3分の1はリスニング問題です。もしも入試がTOEFLになれば、学校や予備校はリスニングができるようになるような教え方をせざるをえません。

リスニング力を高めるためには、授業自体をすべて英語でやるのが一番良いのですが、これをできる英語教師は少ないので、テープ、CD、ビデオなどの音声教材を使った授業をすることになるとは思います。 しかし、少なくとも「ネイティブスピーカーの話す正しい英語を聞き取らなくてはならない」という強い動機付けにはなることは確実です。

今の訳読を中心に日本語で行なう「英語についての日本語の授業」では聞き取りの力はつきませんから、何らかの形で正しい英語を聞かせる努力がされるようになるだろうと思います。

そして私はこの「正しい英語の音声を聞き取ろうと努力する」ことは、英語学習にとって何よりも大切な「正しい英語を吸収する」ということにとても役立つだろうと考えます。

<Sさんの意見>

加藤紘一フジテレビで英語教育の重要性訴える。6/20(日)の報道2001見ましたか。その中で、日本人のTOEFLのスコアが他国と比べて以外にも低いとのことでした。

高校入試や大学入試に英語という科目があるのが問題 とは思いませんか?中学高校の英語の授業が結局試験のための英語にならざるを得ず、文法・読解・和訳に偏ってしまうのではないでしょうか。

リスニングやスピーキングは採点するのがめんどくさいから入試からは除外されているんでしょうね。 どうやらフィリピンを除く東アジア諸国はみんなそうみたいです。だから英語が出来ない。

ラテンアメリカでは入試に英語という科目はないそうです。知り合いの留学生は一度も英語圏に住んだことがないのにとっても英語が上手ですよ。

確か、加藤鉱一氏はTOEFLを高校生に受けさせるべきだみたいなことを言ってたみたいですけど、それじゃ一緒ですね。TOEFLもテストスキルを磨けば、一言も英語しゃべれなくても650点とか取れるらしいですから。中国にはそういうTOEFL対策学校があるらしいです。

TOEFLには、リスニングのセクションはあってもスピーキングのセクションはありません。コミュニケーションと言ったら、聞くこととしゃべる事がセットになっている訳で、、、。しかもスピーキングはリスニングより遥かに習得が難しいわけです。

個人差は勿論ありますが、TOEFLの高得点を持っている日本人でさえ、アメリカの大学のクラスでは随分大人しい人が多いんです。クラスはディスカッション形式が多いですから、クラスの学生が日本人ばかりだったら授業はまず成立しませんね。

<ここから私の意見> 

はじめまして。みなさんの意見を聞いて、おもしろい議論なので参加させていただきます。

私は加藤氏のいうように入試をTOEFLにすることは日本の英語教育にかなりのインパクトを与えると思います。 日本の英語教育は入試問題に大きく影響されています。本来テストは学習効果を計るものであるべきであるのに、日本の場合は逆に入試の方が学習の仕方を支配してしまっているのです。

生徒がどんな高校、どんな大学に行くかで人生きまると思っている人が多いですから、学校や予備校は生徒がテストで少しでも良い点をとれるような方法で教えています。これを教育学では Back wash Effectsと言っています。

したがって入試を変えることは即、学校や予備校での教え方を変えることにつながり、それが日本の英語教育全体を変える原動力足り得ると私は考えます。

確かにTOEFLにはスピーキングのテストはありません。それはスピーキングの力をはかるテストは大変手間と金がかかるからですが、TOEFLはたとえスピーキングのテストがなくとも、今の入試と大きく変わっており、そのことが日本の英語教育に与える影響は大きいと思います。

以下現在の入試問題とTOEFLの違いとそのことが英語教育に与えるであろう影響について私の意見を述べてみたいと思います。

※ その後 TOEFLは改善され今ではスピーキングのテストもあります。

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