121)21. 脚本の書き方: 2007年5月アーカイブ
ドラマプレゼンテーションのクラスは英語を使ってもらうためのプロジェクトワークの一つとしてカリキュラムに組み込まれているものです。したがって脚本を書いていく場合もすべての活動も英語のみでやっていくのでなければ意味がありません。
英語で書くことが難しいのか、まず日本語で脚本を書いて英語に訳す生徒がいますが、これはおすすめできません。 まず日本語で書くと、どうしても日本語で考えることをせざるをえません。
英語で話したり、聞いたりすることも大切ですが、同時に英語で考え、英語で発想することも大切なことなのです。日本語で脚本を書いては「英語で発想する」という大切な部分を学ぶことができません。
また日本語で書いて、英語で訳そうとするとどうしても和英辞典を使って英語の文を作ることになりがちです。こうした英語は変な英語になることが多いのです。
なにも難しい英語を使う必要などないのです、普段自分達が使っているやさしい英語で書けば十分です。その方がはるかに生き生きした脚本を書くことができます。人の言葉でなく、自分の言葉を使ったセリフを話すためにも直接英語で脚本を書いた方がいいのです。
ですから私は脚本を書く場合も全体のあらすじを考える段階から、セリフを決めていく段階まですべて英語のみでやるように指導しています。クラス内でのディスカッションもそうですが、他のメンバーと連絡をとりあう電話連絡やEメールのやりとりもすべて英語です。
学校以外のところでミーティングする場合もすべて英語でやらなくてはいけません。 先生が居ようと居まいと自分達に厳しくなってすべて英語だけでできるかどうかが、そのグループがどれだけ学ぶかに大きくかかわってくるのです。これはフィニックスが生徒さん達に毎回口をすっぱくして言っていることです。
私は時々、大学のESSの英語劇を見に行きますが、彼らが日本語で英語劇を作っているのをみて首をひねざるをえません。
ドラマメソッドの本当の良さは劇を作っていく過程を英語でやることによって英語のコミュニケーションン能力を高めることにあるのです。日本語で英語劇を作っていくのでは、セリフが少ない脇役の役者や、照明、音響、大道具、小道具、衣装などを担当するメンバーは英語を学ぶ機会がなくなってしまいます。
劇をするのが楽しいからやっているのなら、日本語で劇をやった方がいいと思います。英語劇をやる最終的な目標は英語力を向上させることだということを忘れないでください。