133)33. 英語第二公用化について: 2007年7月アーカイブ

I さんの意見

 現在、東京大学工学系大学院の授業は、半数以上の大学院生が留学生であることもあって、大半の授業が英語で行われています。

ひとつの案として、日本の大学を一定以上の割合で留学生を受け入れる国際型大学とそうでない日本型大学とに分け、国際型大学では phnx さんのおっしゃられるシステムをとるとしたらどうでしょう。日本の各大学は、受験者数の低減とそれにともなう学生の質低下に悩んでいますが、その問題を解決するためには、留学生が学びやすい環境を作り、留学生を増やさざるを得ないと思っていますが、その方向とも合致しますね。

このような国際型大学に入るために何年も浪人する人が出てきたり、留年生が増加するかもしれませんが、それは仕方がないでしょうね。国際型大学では、外国人も教授になりやすくなるので、日本人学者も頑張らなければならない。大学教授受難の時代ですねぇ~(笑い)

Sさんの意見

日本語だけで高等教育を受けることができるというのは、日本の大いに誇るべきことであり、日本の強みでもあります。 英語で講義の効率が低下するぐらいなら、日本語で高度な教育を受ける方がはるかに意義があります。

「大学では英語」という国もありますが、その国の言葉で書かれた教科書を出版することに文部省などは補助金を出していると聞いています。やはり、母国語で学べるなら、それにこしたことはないからで、その方がレベルアップにつながるわけです。

将来、研究者として英語で論文を書くことになるとしても、まずは発表すべき内容がなければなりません。外国語の修得に比重を置きすぎることは本末転倒ではないでしょうか。(分野にもよりますけど)

 私の意見

私は高度な教育を受けるためにも英語は必要だと思います。自然科学であろうと、社会科学であろうと学問はどんどん進歩しています。世界各国で各分野の学者が次々と最新の理論を発表しています。そして論文のほとんどは英語で発表されるのです。 つまり学問の世界では英語が共通語だということです。

こうした論文を読みこなし、自分でも英語で発表できなければどんどん時代の波に取り残されてしまいます。日本人の書いた日本語の論文だけ研究しているのでは「井の中の蛙」になってしまうと思います。

現実に学校における英語の公用語化として一番可能性があるのは大学レベルではないかと思います。以下のような案はどうでしょう。

まず大学の入学試験にTOEFLを採用し合格点を500点に設定します。最初の2年間は英語を読む、書く、話す、聞くことを徹底的に訓練します。学校内での日本語の使用は禁止しクラブ活動も含め、学生同士のコミュニケーションもすべて英語のみで行わせます。

次の2年間は一般教養科目や専門科目を英語で教え、卒論も英語で書かせます。卒業はTOEFLで600点がとれることを条件にします。

 ICUや上智の国際学部ではこれにかなり近い形のカリキュラムが組まれていると思います。

私は日本全体で英語を公用語化することは無理だしその必要もないと思いますが、会社内、学校内で英語を公用語化することは十分可能だし効果があると考えています。

実際、多国籍企業では英語を公用語にして、会議は全部英語でやっているところもあるようです。

また学校で英語を公用語にして英語を教えるというのは非常に効果があります。実際、私の教えている学校では英語が公用語です。生徒は校内では日本語は使えません。(間違えて日本語を話すとその都度1000円罰金を徴収しています)

日本で英語を学ぶ上で一番問題なのは英語を使う機会がないことなので、会社や学校内など一定の場所では英語しか使えないようにしてしまうのは英語上達法としてはとても良い方法だと思います。

Pさんの質問

英語の必要性が確かに高まっていますし、phnxさんは英語学校にお勤めですから、英語を推奨なさるのは当然のことと思います。ただ、そのお立場があるにしても、公用語にしたり、英語資料の作成を各機関に強制したりするのをどうお考えですか。

また、日本語はどのような位置を占めるようになればいいとお考えでしょうか。EUで英語偏重でないことはどう見ておられますか。

私の意見

私は国家が国民に言語を強制することには基本的に反対です。戦前には日本は朝鮮(韓国)の人達に日本語を強制した経緯がありますが、自国民であろうと他国民であろうと言語を強制することはやってはならないと私は考えます。

日本には日本語というりっぱな公用語があるのですから英語を公用語にする必要など全くありません。「余計なお世話だ。なんで使う言葉まで国家に強制されなければいけないのか」と思います。

英語資料の作成を義務付けることに関しては、外国人の増加という現状をふまえてサービスの一貫として行政機関が実施するのはいいと思います。しかし民間にまでそれを押し付けるのはやりすぎです。

EUはもともと米国に対して経済的、軍事的に対抗するための勢力を作るために作られたものですし、英語嫌い(?)で有名なフランスのような国を含んでいるのですから英語偏重でないのはいわば当然と言えると思います。

日本語に関してはもっと世界の人に日本語を学んでもらいたいと思います。その為の努力を私達はするべきです。

日本語は中国語、英語、ロシア語、ヒンズー語、スペイン語の次に世界で6番目に話者の多い言語です。フランス語や、ドイツ語より多くの人が使っているのです。私達はもっと日本語を誇るべきだと思います。

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