18)5-18. ドラマの発表会当日に気をつけること
◆ 本番前にやるべきこと
1.十分にウオームアップをすること
ドラマの発表会当日は本番前に十分体を動かして緊張感をときます。コミュニケーションというのは緊張しているとうまくいかないものです。屈伸運動を繰り返し体全体の緊張感をとっておくようにしてください。
また、発声練習をして自然に大きな声が出せるようにしておいてください。自分のせりふを怒鳴るように叫んでいる人がいますが、怒鳴るのではありません。自然に話す調子でかつ十分な音量で、聞き取りやすくはっきり話す練習をしなければなりません。
ウオームアップには最低15分くらいかけてください。
2.一度シュミレーションをしておく
理想的には本番前に通し練習をすることですが、難しい場合は自分のやるべきことを順番にイメージの中でシュミレーションしておきましょう。
せりふはもちろんですが、舞台の動き、スタッフのメンバーは音響や照明のタイミング、大道具の出し入れ、カーテンの開け閉めなどもイメージトレーニングしておきましょう。
3.準備、後片付けは迅速に
前のブループの発表が終わってから、準備の時間は10分しかありません。前のグループが終わったらすぐ舞台設置の準備にとりかかれるようにしてください。
準備の時間は自分たちのドラマの雰囲気をつくる音楽を流しておくと効果的です。自分たちの芝居が終わったら次のグループのために舞台をできるだけ速く片付けるのがマナーです。
◆ 本番中に気をつけること
1.絶対に役から自分を抜かないこと
本番中にせりふを忘れたり、間違えると役からぬけて素の自分にもどってしまう人がいますがこれは絶対にいけません。
ドラマは一種のイルージョンをつくりあげる作業ですから、役者の1人でも役から抜けてしまうとドラマ全体の台無しにしてしまいます。
間違えることはかまわないのです。間違える時も役に入ったままで間違えなければなりません。
2.他の役者の言っていることをよく聞くこと
本番は練習の時とは違って聴衆がいますから緊張します。緊張しないコツは他の役者のセリフをよく聞くことです。
人間は何かに集中しているときは他のことが気にならなくなります。聴衆が気にならなくなるには舞台上でおきていることに集中すればよいのです。
3.プロンプターをつける
どんなにすぐれた役者でもちょっとしたことでセリフを忘れてしまうことがあるものです。そのときのためにプロンプターを用意しておきましょう。
プロンプターは舞台上で役者がセリフを忘れてしまった時に舞台脇から次のせリフを教えてあげる人のことです。
セリフを忘れた時は本人はパニックになっていますから、小声でボソボソ言っても聞こえません。ある程度大きな声ではっきり本人にわかるように教えてあげましょう。
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