124)24-03. スピーチは料理と同じ
私はよくスピーチを料理に例えます。おいしい料理を作るためにはよい素材を使って、いろいろな調味料や料理法を使って工夫しなければなりません。スピーチも同じです。「聴衆がスピーチを聞くことによって学ぶ内容がある」ということが素材です。そしてそれを聴衆が興味がわくように工夫するのが料理法の部分です。
素材と料理法ではどちらが大切でしょう。もちろん両方とも大切ですが、私は料理法の方が大切だと思います。なぜなら料理法を間違うとどんな良い素材を使ったとしてもまずい料理になってしまうからです。逆に素材がありふれたものであったとしても、料理法を工夫すれば結構食べられるものにすることができます。
スピーチも同じです。良い素材を探すことも大切ですが、限界があります。なぜなら私達、平凡な生活をしている人間にとって他の人が聞いて学べる内容のある素材を見つけることはなかなか難しいからです。すばらしい素材はそんなに簡単には見つからないのです。(もちろん常にアンテナを張って、スピーチの素材はないか、探しておくことは必要です)
私はスピーチの素材に関してはありふれたもので十分だと思います。要は「どうそれを味付けして聞いておもしろいスピーチにすることができるか?」ということだと思うのです。その為にはいろいろ工夫しなければなりません。適当に料理するのではおいしいスピーチはできません。やはり味付けや火加減、盛り合わせに最大限の工夫をするべきです。スピーチの書き方を学ぶということは限られた材料でおいしく食べられる料理法を学ぶことと同じなのです。
準備の時間が十分取れる時は、なるべく工夫して、おいしく料理したスピーチを出すべきです。prepared speechの場合は言葉の一つ一つを吟味して選び、deliveryも何度もリハーサルして望みます。
でも即席で短い時間でスピーチを作らなければならないこともあるかもしれません。そんな時でも手際よくサッと料理して、そこそこのスピーチができなければなりません。
ここのところが難しいのです。でも慣れによってだんだんそのコツはつかめてきます。ちょっと工夫するだけで、平凡な料理も結構おいしく食べられるものです。
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