132)32-04. 翻訳法が得策ではない理由2:文法が正しくたって適切な表現とは限らない

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「翻訳をしながら英語を話しなさい」と主張する人は英語は文法が正しければ適切な表現になると思っているようですがそうでしょうか?

私は英文法で英文を作ってもそれがネイティブスピーカーが使う表現になるとは限らないと思います。前に説明した「遅れてすみません」は"I am sorry to be late" ではなく" I am sorry I am late."と言うなどということは日本語を英語に訳す練習だけしていたらわからないでしょう。

それに日本語を英語に直訳するとおうおうにして変な英語になることがよくあります。 例えば「日本人は黒い目をしています」をそのまま英語に訳して ”The Japanese have black eyes" と言ったらおかしいことになります。 black eye というのは瞳の色が黒いことではなくケンカでなぐられて目のまわりが黒くなった状態のことをしめすからです。この場合の「黒い目」はbrown eyesとしなければいけません。

 「この席、空いてますか?」を"Is this seat open?" とか"Is this seat vacant?"と直訳しても正しい英語になりません。この場合は"Is this seat taken?"という英語になります。

発想自体が違うのですね。 英語と日本は違う言語体系ですから、一語一語を訳して、文法で文を作ったって正しい英語にならないのです。

やはり適切な英語が使えるようになるためには「ネイティブスピーカーはこういう場合ではこういう表現を使う」ということを一つ一つ素直に覚えていかないといけないと思います。そうでないと「話している意味はわからないことはないんだけど、そんな英語は普通使わないな」とネイティブスピーカーに言われるような変な英語を話すことになってしまいかねません。

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