1.English Firsthand  (Longman出版)

英語をアウトプットするための教材の代表的なものはコミュニカティブアプローチを使った教材です。コミュニカティブアプローチとは英語を使ってコミュニケーションする目的を作ってやることによって英語を自然に話させようという方法で、現在ほとんどの英会話学校でこの手法が使われています。

コミュニカティブアプローチのテキストはたくさんあって、Cambridge, Oxford, Longman などたくさんの出版社がこぞってこの教授法を使った教材を出していますが、内容は大同小異で同じようなアクティビティーがどのテキストでも使われています。英会話学校などではこうしたテキストのコピーを使って授業をしているところが多いようです。

私が使っているのは、Longman社のEnglish Firsthandという教材でこれはもとLingual House社が出していたものがLingual HouseがLongmanに吸収されたためLongman社が引き続き出版しているものです。

私はCambridgeのInterchangeやOxfordのEast Westなども使ったことがありますが、こうしたテキストは外国で出版されているため日本人なら誰でも知っている余計な文法の説明や練習が多いような気がします。その点このEnglish Firsthandは日本在住の言語学者が日本の現状に合わせて作ったものだけにあまり無駄な部分がなく使いやすいと思います。

この教材は総合教材であり、聞く、話す、読む、書く、の4つの技能をすべてのばせるように作ってありますが、コミュニカティブアプローチの教材だけに主として話すためのプラクティスが中心です。

テキストの構成は Listening.  Conversation,  Duet,  Language check,  Ensemble,  Solo, そして別冊の Reading の7つの部分からできており、同じテーマをいろいろな手法のプロクティスを通して練習できるようになっています。

Listening はコミュニカティブアプローチの趣旨にそって、できるだけ生の英語に近いナチュラルスピードの会話を聞いて、必要な情報を的確に把握するように作られています。

Conversatonはいわゆるダイアローグですが、会話の中身をいろいろ入れ替えて練習できるようになっています。またドラマメソッドの Talk & Listen などの手法を使って練習するようできています。

Duet はいわゆるインフォメーションギャップを使ったアクティビティーでAとBがそれぞれ違った情報を持ち、それを交換していくことによって英語を話させるものです。

Language Check はその課で確実にしておくべき文法事項や語彙を確認するためのもので、次のEnsembleの準備もここでします。

Ensembleはクラス全体、または4,5人のグループでするアクティビティーで主としていろいろなゲームを通して英語を使わせます。

Soloはライティングのアクティビティーで、私はこの部分は宿題にしています。

この他にEnglish FirsthandにはFirsthand StoriesというReading用の教材がついていて、各課を学んだ後それに関連する文章を読んで内容に英語で答える練習をするようになっています。

またインターネットを通じてこのテキストの各課で使えるいろいろなアクティビティーがhttp://www.efcafe.com/
にのせられていますし、このテキストを使っている世界各国の英語講師の先生と情報交換をすることもできます。

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