110)10. 英単語の覚え方の最近のブログ記事

◆ このページでは効率良く英単語を覚える方法を紹介いたします。

Q.外国語(主に英語)の語彙の取得(学習)方法として古くから知られているものとして、「語呂あわせ」があります。これは、外国語の語彙の発音に近い日本語の言葉を含むギャグを用いて、それらの語彙を記憶するものです。

今はあるのかどうかわかりませんが、かつて、大学受験用の英単語集で、この「語呂あわせ」を用いたものがありました。皆様は、語呂あわせによる語彙の学習について、どう思われますか?

A. 英単語を学習していう時に大切なことは、「正しく」覚えるということと、「効率良く」覚えるということです。このページではこの2つの点についていろいろな方法を検討してみたいと思います。

まずはご質問の「語呂あわせ」法について考えてみましょう。 語彙は効率良く、楽しく、楽に、勉強していくのにこしたことはありません。そのために大切なことは、学ぶ単語と自分との間に何らかのかかわりをつくっていくということです。私はこれを「自分の今まで知っていたことにひっかける」とか「記憶の引き出しに整理する」とか言っています。

「語呂あわせ」法は「効率良く」という点では「記憶にひっかける鉤」がありますから、すぐれています。 問題は「正しく」の方です。

「正しく」の意味は2つあって、1つは「発音を正しく」ということで、もう1つは「スペリングを正しく」ということです。

 日本では「スペリング」の方は重視されていますが、「発音」の方がないがしろにされています。

多くの人は英語の「発音」に似たをカタカナの音で代用しています。しかしこれは大変危険なことです。 「発音」を正しく覚えないとどういうことになるかについて、私の失敗談をお話しようと思います。 つづく

前のページからつづく

「語呂あわせ」法で有名な例に犬小屋は犬が寝るから「ケンネル」と覚える方法があります。これでいいのでしょうか?

知人のユダヤ人がイスラエル大使館に行きたいというので、電話で道順を聞いていた時のことです、相手がしてくれた英語の説明の中に「タヌル」という言葉がでてきたのです。

私は意味がわからなくてWhat does a 「タヌ」mean?と聞きました。相手は「そんなこともしらねーのか」といった口調で説明してくれたのですが、tunnelのことだったんです。私は当時tunnelは「タンヌル」だと思っていましたから「タヌ」と聞いても全然わからなかったんですね。

つまり英語はまちがった発音で覚えると、正しい英語を聞いても理解できないということです。話す時にも正しい発音で話さないと通じません.

「トンネル」と言ったって相手は何のことがわからないでしょう。 Kennelはカタカナで近い音で書けば「ケヌ」です、「ケンネル」と覚えるのは問題なのはおわかりいただけたと思います。

「語呂あわせ」法は「正しい」発音という点で問題があるといいましたが、逆にカタカナ英語を使って正しい英単語を覚えていくのはいい方法です。

たとえば車のアクセルはacceleratorから来たものですし。アイスコーヒーはiced coffeeとなります。

またアクセサリーは日本語では最初のアにアクセントがきますが、英語のaccessaryはセのところにアクセントがきます。

私達の周りには、カタカナ英語があふれていますから、このようにカタカナ英語を正しい英単語に直して覚えていけば、相当英単語の数を増やすことができます。

英単語を効率良く覚えるためには「自分の今まで知っていたことにひっかける」ことや「記憶の引き出しに整理する」ことが大切だと以前述べました。

これは人間というのはバラバラの知識というのはすぐ忘れてしまうからです。 新しく覚えた英単語は今までに知っている知識のどこかにリンクさせて全体の一部として組み込んでおかなければならないのです。

では新しく覚えた英単語をどんなものにリンクさせたらいいのでしょうか?いろいろな方法を探ってみたいと思います。

次のページをご覧ください

Q.私は語呂合せ法には賛成できません。少々大変でも、発音記号を見て繰り返し英単語を読んで覚える方が後々のためになると思います。ただ見ただけで覚えられないのなら、接頭辞、接尾辞の意味を最初に知っておけばずっと覚えやすくなります。

A.紹介してくださった、接頭辞・接尾辞で覚えるやり方は英単語学習法としてはとても良い方法だと思います。

この接頭辞・接尾辞は漢字でいえば、「へん」や「つくり」にあたる部分でそれぞれの接頭辞や接尾辞はある特定の意味を持っています。

これらの接頭辞や接尾辞でグルーピングしていけば英単語はずっと覚えやすくなります。

たとえば cent というのは 100 という意味です。 one cent は one dollar の100分の1ですね。 one centimeter は one meter の100分の1になります。 percent(パーセント)は全体を100に分割した時の割合ですし centigrade(摂氏)は氷点(freezing point)と沸点(boiling point)を100に分割した温度の単位です。 century(世紀)は100年ですし centenary は百年祭のことになります。

では centipede はわかりますか?この英単語は centiと pede に分けられます。pede は pedal(ペダル)や pedestrian(歩行者)からわかるように「足」のことです。つまり centipede は「足が100本ある生き物」=「ムカデ」のことです。 こうやって覚えていけば centenary や centipede などの難しい英単語も忘れないでしょう?

英単語には1つの単語にいろいろな意味がある多義語が多いです。これはセットで覚えた方がいいでしょう。

私は授業を教える時、多義語の一つの意味が出てくると他の意味も紹介し確認させています。 たとえばbillという単語が「法案」という意味で出てきたとします。billには他にどんな意味がありますか?

a ten-dollar billといえばこれは「紙幣」のことですね。ちなみに貨幣の方はcoinです。

レストランでCould we have the bill, please?と言えばこれは「勘定書」のことですね。これはイギリス英語で,アメリカでは同じ意味にcheckを使うことが多いです。

Post No Billsと書いてあれば「貼り紙禁止」ということで、これはビラのことですね。これが大きくなればbillboard=広告掲示板になります。

それからbillには「かものはし」などのような平たい「くちばし」の意味もあります。とがった「くちばし」にはbeakを使います。

こうやって多義語のひとつの意味がでるたびに他の意味を何度も確認していけば英単語のいろいろな意味を確実に定着させることができます。

関連英単語はまとめて覚えて一種のネットワークをつくると良いでしょう。

例えば私は通訳ガイドのクラスで日本の政治を教えていますが。まず三権分立の立法(legislative branch)、行政(administrative branch)、司法(judiciary branch)とその機関、国会(Diet)、内閣(Cabinet)、裁判所(court)の英単語をまず教えます。

次に国会は衆議院(The House of Representatives)と参議院(The House of Councilors)に分かれ、内閣は内閣総理大臣(prime minister)と他の閣僚(cabinet members)で構成され、裁判所には最高裁判所(supreme court)、高等裁判所(high court)、地方裁判所(district court)、簡易裁判所(summary court)、家庭裁判所(family court)があることを教えます。

最後に三権がお互いをチェックする為に作られた制度,例えば 国会は内閣不信任決議によって首相と閣僚を解任できる (The Diet can dismiss the Prime Minister and the other Cainet members through a vote of non-confidence) や内閣は衆議院を解散できる (The Cabinet can dissolve the House of Representatives)、 裁判所は法律、政令の違憲立法審査をする (A court rule on the constitutionality of laws and orders) などを英語で説明できるようにしていくわけです。

これらの知識は日本の教育では小学校、中学、高校と三回教えられているので、(忘れている人が多いですから)それを英語でもう一度覚えなおすことで政治に関する関連英単語を一度に覚えることができます。

英単語の勉強は半端な時間を使ってやるのがいいと思います。

生徒さんによく「私は英語を勉強する時間がないのですが」と質問を受けますが、そういう方は机に向かってやるのだけが勉強だと思っている傾向があります。

しかし、英語の勉強には中途半端な時間を使ってやったほうが効率がいいものもあるのです。英単語の勉強はその中の1つです。

私の場合、英単語の勉強はもっぱら通勤途中の電車の中や、駅から家まで歩く途中でした。外出するときには必ず、覚える教材を持って出ていました。

トイレの中にも覚える教材を置いてあります。毎回1つや2つは新しい英単語を覚えられます。 部屋の掃除をしている間は覚えた教材のテープを流しっぱなしにしています。これは記憶の定着を助けます。

 こうした細切れの時間を積み重ねていくと結構な勉強量になるものです。わずかな時間の積み重ねが1年後、2年後には大きな差になって現れます。

このように生活の中にうまく英語の勉強を組み込んで、普段無駄にしている時間を英語を覚える時間にあてることが効率良い英単語学習のコツです。

英単語を覚えるおもしろい方法に「動作で覚える」というのがあるので紹介します。

ここでは「体から出る音」に関する英単語を例にします。 まず snore/hiccup/cough/gargle/sneeze/burp という6つの英単語とその動作を絵に描いたものを見せ英単語と絵を一致させます。わかるものだけでかまいません。

次に教師がそれぞれの英単語を言ってからその動作をします。例えばsnoreと言っていびきをかいている動作をしてみせるわけです。ついでにいびきの音も入れます。生徒は教師の後についてsnoreとくりかえしてから、同じようにいびきをかいている動作をします。

このようにそれぞれの英単語と動作をあわせて覚えさせていきます。 生徒がだいたい覚えられたら今度は生徒を二人同士組み合わせます。片方の生徒は黒板に面して立ち、もう一人は黒板を背にして立ちます。黒板が見える生徒が英単語の一つを選んでその動作をし、もう一人がそれをあてます。

例えば黒板が見える生徒がいびきをかいている動作をしながら What am I doing?と聞けば、黒板を背にしている方の生徒が You are snoring. と答えるわけです。このようにしてすべての英単語を練習した後、動作をする生徒とそれをあてる生徒が入れ替わってこれをくりかえします。

私は「体から出る音」の他に「いろいろな歩き方」「料理のやり方」「英語のボディーランゲージ」などを動作で覚えさせています。

※この方法はMLS(モデルランゲージスタジオ)で習いました。

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