115)15-03発音記号を覚えよう

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今、ジョーダン女史のSpoken Japaneseを読み始めているのですが、ローマ字による発音表記法、特に高低アクセントの表記法がたいへんおもしろいと思います。

日本語には高低の2つのアクセントがあり、単語やセンテンスレベルでどのようにこれが変化するのかを覚える必要があります。 東京では箸のことをHA-shi、橋のことをha-SHIと大文字の所を高く、小文字のところを低く発音します。

「こんにちは」をこの方法で書くと、日本人はko-N-NI-CHI-WAと話すのに、英米人はko-n-NI-chi-waと話しがちだということになります。

日本での日本語教育ではアクセントの表記法はひらがなにいろいろな記号をつけて表記することが多いのですが、ジョーダン女史の方式は英語圏の人にはとてもわかりやすいだろうと思います。

また日本人が同じ音だと思いながら、気がつかないで違うように発音している場合まで細かく説明されていて、これならば自然な日本語らしい発音ができるようになるだろうと思いました。

日本語の場合は「ひらがな」がほぼ発音と一致しますが、英語の場合はスペリングと発音が全然違うので問題です。そこで英語の発音を表記する為に発音記号が使われるのですが、日本人でこれをまともに発音できる人が非常に少ないのです。これは本当に問題だと思います。

単語のスペリングを書くことはできるのに、その発音を発音記号で表記することができない人が多いのは、いかに発音がないがしろにされているかの証明だと思います。

単語を発音記号で書けないというのは、漢字にひらがなで「ふりがな」がふれないのと同じことです。 結局、英語に近い日本語の音を代用して、英語をカタカナ読みしているので、話しても通じない、聞いてもわからない変な英語を覚えてしまうことになってしまいます。

やはりジョーダン女史のように、たとえ多少大変でも、学習を始めてなるべく早いうちに、個々の発音記号を発音でき、かつ聞き分けられるような訓練をするべきだと思います。私たちの学校では「発音」のクラスでこれを徹底的にやっています。

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