111)11-05 日本人の英語に流暢さが足りない原因
Q.一般に、日本人は他の国の人と比べ、英語の流暢さが足りないと良く言われます。その代わり、文法は良く知っています。私自身も実際、海外経験からそのことを実感しました。どうやら韓国人にも同じ傾向があるようです。この傾向の原因はどこにあると思いますか?
また、英語でディベートをするとき、流暢さの欠如は説得力をある程度左右するような気がするのですが、実際どうでしょうか?
A.日本人の英語に流暢さが足りない原因は私は2つあると思います。
1つは「英語を使う機会が少ない」ことです。流暢さは「英語を使う」アウトプットの量に比例すると思います。日本人は英語を話したり,書いたりする機会が少ないので、なかなか流暢に話せるようになりません。
もう1つは日本人は「間違えることを恐れる」傾向が強いからだと思います。「間違えてはいけない、間違えてはいけない」と思っているといろいろなことが気になって流暢に話せないのです。
クラッシェンという言語学者はこれをモニター機能と言っています。いわゆるチェック機能ですね。これは適度にあれば、正しい英語を話すのに役にたつのですが、強すぎると緊張を生み流暢さを阻害してしまうのです。
ではなぜ日本人は「間違えることを恐れる」のでしょう? 私は理由は2つあると思います。
1つは日本の英語教育は文法の間違いをうるさく言うからです。日本人は受験勉強の中で、文法の間違い探しや、穴埋め問題をいやというほどやらされていますから、文法が気になってしょうがないのです。(そのくせ発音に関してはいいかげんです。)話したり、書いたりする英語が文法的に正しいかどうかいちいち気にしていたら流暢には話せません。
もう1つは「他人の目を気にする日本人の国民性」です。日本は「恥の文化」だとルース・ベネディクトは「菊と刀」という本の中で言っていますが、日本人は回りの人にどう思われるかが気になってしかたがないのです。
これは他のトピックで話題にしている「耳からはじめる英会話入門」(中教出版)という本にも書かれています。変な英語を使うと回りの人間にバカにされるのではないかと思うから流暢に話せないのです
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