131)31-02. なぜ文法を知らない田舎のばっちゃんでも間違った日本語を即座にわかるのか?
Mさんの意見
なぜ日本人が文法にがんじがらめになるかと言うと、(言語学者ではありませんが、)僕は単純に次のように考えています。 本来コミュニケーションの道具であるべき英語を習う一番最初に、文法を習ってしまった「不幸」です。
もっと正確に言うと、英語は日本語を置き換えた言語である、という風な誤った理解をさせられるのです。 文法はいわばルールです。このルールは、ほとんど神のなせるわざで、なぜあのようにきちんとした法則で言語が成り立っているのかわからなくても、英語圏の人は英語を日本人は日本語を話せるのです。
田舎のばばちゃんでも、てにをはを間違わずに、しゃべれるのです。ですから、コミュニケーションとしての言葉は、文法で成り立ってはいますが、それを意識した形では実際に使われていないのです。
ただ、ルールにそむいた用法を前にすると、「こいつ間違っている」と「直観的に」指摘できるだけなのです。この指摘は、田舎のばばちゃんでもちゃんできます。
私の問題提起
ここが言語のおもしろくて複雑なところです。日本人なら変な日本語を聞くとすぐわかります。別に国文法の知識など何もなくても直感的にわかります。
「なぜその日本語が正しくないか説明してみろ」と言われても田舎のばっちゃんはできないでしょう。田舎のばっちゃんはきっとこう答えると思います。「だって誰もそうは言わないもん」 皆さんはこのことについてどう思われますか?
Pさんの意見
ホントに不思議だなあ。これから何十年外国に暮らしつづけても、現地の人と同じ直感を身につけることは不可能と確信しています。ギャップが徐々に縮まるとは思いますが。ボキャブラリー、その外国語での理解力、プレゼンテーション能力などが一般の現地人をはるかに上回ったとしてもです。
オノ・ヨウコがいろんな間違いをしながら話してるというのが自然で、外国人には決して到達できない領域があるように思います。現地の人がいとも簡単にものにしているのにです。それこそ、神の領域?
Tさんの意見
私はそれ程言語学の知識はありませんが、、、。 第一言語であれば、ほぼ全員が無意識に習得出来てしまう。第二言語であればどんな天才でも、どれほど集中した意識を傾けても勉強してもネイティブほど完璧な言葉の習得は出来ない。それがどうしてそうなるかのメカニズムは、言語学の最大の謎の一つで、決して解く事の出来ない謎ではないかと思います。ですから誰も覗いて見る事の出来ない、「ブラック・ボックス」と呼ばれているのでしょう。
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