103)3-10. インプットした英語を誰にチェックしてもらえばよいのか?
Q. 興味深いご意見をどうも。確かに、日本人と英会話の練習をするとブロークンイングリッシュになる訳ではない。しかし、これには条件があります。
1インストラクターの日本人が完全な英語の発音ができる。
2インストラクターの日本人がアメリカかイギリスでトレーニングを受けた、十分な技能のあるSpeech Therapist (英語発音の矯正を行う人)である。
1の条件については、英語学習者がネイティブスピーカに理解不可能な誤った発音をした場合、的確に指摘する必要があるためです。間違った発音、イントネーション、リズムを覚え込むのは学習の妨げになると思います。
2の条件があるため、(発音矯正の知識を持たない)アメリカ人と年中話す機会がある人も、英会話が下手である場合があるのです。
A. おっしゃることはその通りです。英語のインプットは発音、表現ともにできるだけ正確にやらなければなりません。
まず英語を聞いて覚える時はテープやCD等のネイティブスピーカーの発音を聞いてそれをできるかぎり正確に再現できるように何度も口で発音しながら覚えていかねばなりません。いいかげんな発音で覚えると英語が聞き取れなくなりますし、話しても通じなくなります。
自分では正しい発音だと思っていても間違っている場合もありますから、覚えた英語をチェックしてもらわなければなりません。
チェックしてもらうのは苦労して正しい英語の発音を身につけた日本人インストラクターか音声学の知識もあり日本人の発音の弱点も熟知したネイティブスピーカーがベストです。
日本語も話せない、音声学の知識もないネイティブスピーカーでは的確な指導はできません。 彼らは日本人がなぜ正しく発音できないかがわからないからです。
発音はネイティブスピーカーとさえ話していれば自然によくなるというものではありません。集中してネイティブスピーカーの英語を聞き、何度も声に出して練習し、その結果をインストラクターに矯正してもらいさらに練習をつむといった努力の中だけでよくなっていくものです。
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