103)3-9. 話すための英文法

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私の使っている教材に「話すための英文法」(市橋敬三著、研究者出版)という本があります。内容は文法項目ごとに並んだ英語の文を暗記していくものです。この本の「はしがき」の部分に「どうやったら英語で考え、話せるようになるか」を書いた部分があるのでそこの部分を引用させていただきます。

英語で考え、話せるようになるための秘訣 (1)英文法を知識としてでなく自由自在に使えるようにせよ 最も効果的な方法はたくさんの例文をインプットすることである。

ただこれを手当り次第にやるのではなく、英文法にそった例文をインプットするのが効果的である。 英文法は中学、高校、大学で十分やったがいまだに英語で考えたり話したりすることはできないと、反論する人も多いであろう。しかし皆さんは読解のために英文法を知識として学んだにすぎず、例文を暗記してインプットしていないのだ。したがって頭に英語の構造、発想が根付いていないのである。

(2)英文法の例文暗記の効用 数学をやるのに小学校で習う九九は不可欠である。九九を暗記していなければ9を9回たさなければならない。しかし9を9回たしたりすると時間もかかり、たしまちがえることもある。九九は数学の基礎である。英文法の全項目の例文は算数の九九に相当する。したがって暗記が不可欠なのである。

暗記していないと、いろいろ考えて文を組み立てなければならない。しかしこんなことをしていたら時間もかかり、組み立てる際にミスを犯す。 英文法の例文を暗記すると、英語の構造、発想が身につき、一度完全にやると一生忘れないものである。

皆さんのなかに九九を復習した人はいないであろう。かように暗記は長持ちするのである。英語も同じで、暗記しておけばいざ英語を話さなければならないときに、頭に日本語ではなく英語で文を浮かんでくるようになるのだ。

ただここでひとつ注意したいことは、暗記そのものを最終目的にしないことで、暗記した文を使い、見るもの、聞くものを英語で考え、自問自答したり、友人と英語で話したりして使おうとしてみることである。

例文をよく暗記している人は英語で自問自答することは問題ない、暗記した例文をそっくりそのままは使えなくとも、暗記してあれば、暗記してある文の一部を自分が言いたいことと置き換えて自分の意思表示をする応用能力が養われるからである。 (以上引用)

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