108)8-04. 英語らしい調子で話すコツ
「語核」のところで、英語には「強く、ゆっくり発音される部分」と「弱く、速く発音される部分とがある」と説明しましたが、この2つ部分のメリハリをつけて話すと英語らしい調子で話すことができます。
そして英語は、「強く発音されている部分(stressed syllable)が同じペースで来て、弱く発音される部分はその間にまるで付けたしのようにして発音される」という傾向があるので、次のような練習をすると英語らしい調子で話せるようになります。
次にあげる例はPinch & Ouch(野村陽子著)の中にある練習です。
[Tell] her to [call] me. Could you [tell] her to [call] me. I'd [like] you to [tell] her to [call] me.
[ ]の中の単語が強く発音される音節です。
まず最初に[ ]の中の単語だけを手でリズムをとりながら、手を叩いたときにそれぞれの単語を発音するように練習します。
次に弱く発音される部分を、手を叩く間の時間に速く付けたしのように入れて全文を読んでいくのです。この方法で練習すると、日本人特有の、すべての単語が同じ調子で読まれる平板な調子がだんだん取れていきます。
この原理を応用した教材としてグラハムのJazz Chantsがあります。
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