108)8-05. 音の連結、脱落に慣れることも大切

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英語は「強く、はっきり話される部分」と「弱く、速く話される部分」があることは述べました。

そしてこの「弱く、速く話させる部分」には音が連結したり、脱落したりして、個々の単語を発音する時とは違った音で発音されることが多いのです。

この音の連結、脱落(Reduction)の典型的なパターンに慣れておくと、聴き取りが楽になるし、話す時もより自然な調子で話せるようになります。

次の例は LISTENING IN THE REAL WORLD(Rost & Stratton著.LINGUAL HOUSE社)という本に出てくる英語の Reduction の例です。上の文は下の文のように発音されます。

I'll call her again tonight.
I'll call 'er again tonight.

I'm going to leave now. I
'm ghh-nah leave now.

Was he with you last night?
Wah-ze with you last night?

It doesn't cost much.
It duhz-n cost much.

Did she call you last night?
Che call you last night?

Have you ever been to Arizona?
V-yuh ever been to Arizona?

Could he go with you?
Cu-de go with you?

ネイティブスピーカーの英語がノンネイティブの英語より聞き取りにくいことがありますが、その理由の1つはネイティブの英語は音が連結したり、弱化したりして単語の時とは違った音で発音されがちなのに対し、ノンネイティブの英語はこの傾向が少なく、それぞれの単語の発音通り、はっきり発音されるからです。

 この点を漢字にたとえるなら、ノンネイティブの英語は漢字でいえば、楷書にあたり、ネイティブの英語は行書や草書にあたると考えていただければ良いと思います。

英会話教材の英語は楷書や行書のことが多く、ニュースの英語は行書程度、映画の英語は草書くらいにあたります。ここで紹介した英語は行書程度の英語です。  

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