05)4-5. 教師主導型と生徒主導型

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さて私は英語をアウトプットする方法には2つの大きな流れがあると考えています。私は今までこれをオーディオリンガル的手法とコミュニカティブアプローチ的手法と呼んできましたが、この呼び方は誤解を生むので呼び方を変えてみたいと思います。新しい呼び方は「教師主導型」と「生徒主導型」です。この2つを比較しつつ説明を試みたいと思います。

1.会話の主体

 「教師主導型」は教師と生徒が会話をすることがメインです。会話のリーダーシップは教師がとり、生徒はこれに乗って話す練習をします。

「生徒主導型」は生徒同士が会話をすることがメインです。教師の仕事は生徒同士が会話をする目的を与えることで、あとは生徒がこの目的を利用して自分で話します。

2. 会話の内容

 「教師主導型」は会話で何をどう言うかは教師が決めますが、「生徒主導型」は話す内容をある程度生徒にまかせるやり方です。

3.生徒の英語の「誤り」の直し方

「教師主導型」では生徒が英語の発音や表現を間違えた場合これをすぐ直します。

「生徒主導型」では、コミュニケーションを重視し、生徒が間違えを厳密に直さず会話を続けます。直す場合も相手が誤りに自然に気づくやり方で直します。

 

次に「教師主導型」「生徒主導型」の長所、短所を比較してみたいと思います。

 「教師主導型」の長所はきちんとした英語を教えられるところです。会話のリーダーシップは教師が握っていますから、教えようとする課題をきちんと教える時に役にたちます。

短所は、教師は一人しかいませんから、生徒が話す量が限られてしまうことです。教師が一人の生徒と話している間、他の生徒はそれを聞いていることになります。

 「生徒主導型」の長所は生徒同士を組み合わせて話させますから、いくつもの会話が同時進行的にすすむことになります。したがってそれぞれの生徒が会話する量が増えます。

短所は生徒同士が話しますから、その中で間違えがあってもそれを「教師主導型」ほど厳格に直していくことができません。

私は「生徒主導型」をメインに使いますが同時に「教師主導型」も捨てがたい良さがあるので使っています。私達の学校のカリキュラムにとりいれられているプロジェクトワークというのは「生徒主導型」のやり方です。  

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